合宿:世界谷地原生花園散策と伝統的な藍染め体験
- 2016/10/19
- カテゴリー:事業レポート, 東京シニア自然大学 専科

写真:くりこま高原自然学校・ブナ林にて
【事業名】東京シニア自然大学・専科コース
【実施期間】2016年6月16日(木)、17日(金)
【実施地】くりこま高原(宮城県栗原市)
【パートナー団体】一般社団法人くりこま高原自然学校(宮城県栗原市)
合宿では2つの柱を据えました。1つは栗原市文字地区に残る藍染め技術「正藍冷染(しょうあいひやしぞめ)」の体験です。藍は、熱を加えることなく自然のままに発酵を促すため、染めができるのは初夏の限られた期間だけです。現在はこの地区の1軒だけが技術を継承しています。今回訪問した「愛藍人・文字(あいらんど・もじ)」は、文字地区に住む方々によって運営される、藍染め体験施設です。
一人ひとりに用意してもらった白いバンダナに、しぼり、染め、洗い、乾燥と、全て手作業で行いました。染めあがったバンダナの自然の色の美しさに皆感動し、日本人の知恵や、伝統の重さを再発見しました。

染め桶を空けると、作業場は藍独特の
強烈なにおいに包まれました。

参加者の藍染作品
もう1つは、栗駒山の標高約700mに広がる湿地、世界谷地原生花園です。6月はニッコウキスゲの大群生を見ることができます。世界谷地という名称が古来の信仰から生まれたことを学びながらの観察は、一味違うものとなりました。

原生花園でトレッキング
栗駒山麓ジオパーク(2008年の岩手・宮城内陸地震の爪痕が残るエリア)では、自然の破壊力の大きさに驚愕し、「人間はどのように自然と共存しなければならないかを再認識しました。」「地震の爪痕を現地で見ることができ、その大きさに驚かされました。」との声がありました。
合宿は、「行ってみたら楽しかったね」だけで終わらず、訪問先の自然・文化を学んでファンになり、訪問先で起きていることが自分の暮らしにつながっていることに気づく機会になります。そして仲間との親交を一層深められるのも合宿ならではです。
今後もアクティブシニアの学ぶ意欲に応えられるような講座を企画・運営してまいります。
合宿スケジュール
6月16日
- くりこま高原駅に集合
- 愛藍人・文字で藍染め体験
- 佐々木豊志先生の講義「ドイツの環境政策」、「RQ熊本地震のボランティア支援」
- 温泉
- 懇親会(耕英地区名物の岩魚料理)
6月17日
- くりこま高原自然学校敷地内のブナ林を散策
- 世界谷地原生花園を散策
- ジオパークサイトを見学
- 伊豆沼内沼サンクチュアリセンターを見学
- くりこま高原駅で解散
東京シニア自然大学・専科コース
入門編である本科コース修了者に向けて開講。2016年度は「専科Ⅰ里山を守る」、「専科Ⅱ地球・宇宙を学ぶ」、「専科Ⅲ自然を楽しむ」の3コースからなり、24日間/年で29科目。46名の受講生が学んでいます。座学に加え南関東各地でのフィールドワークも行います。
2016年9、10月号
- 日本モデルの環境教育を目指して!!(スリランカ)
- 新たな取り組みで見えてきたこと
- 村には祭りが必要だ
- 合宿:世界谷地原生花園散策と伝統的な藍染め体験
- 企業の環境マネジメントの目標を全社で考えるお手伝い
- 考えるっておもしろいかも!?第6回 「違う」ということ
- パート2:バングラデシュ現地からの環境レポート第2回 〜地球温暖化編〜
- ウエイスト・ピッカーからのメッセージ
- 聴いて 美味しくて 楽しいだけじゃない!インタプリターから見たフェスの魅力と可能性
- フェスが広げてきた社会への環境ムーブメント
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