機関誌「地球のこども」 Child of the earth

どんどん真似してほしい!清里ミーティングのつながるための9つの工夫 2017.02.10

文:川嶋直(JEEF理事)

今年で30回目を迎えた清里ミーティング。
その歴史の中で「つながる」ため「出会う」ための様々な工夫が生まれました。100〜数100人規模の(特に宿泊を伴う)ミーティング・シンポジウム・フォーラムで、「真似できる」工夫がたくさんあります。ぜひ真似して欲しい! ということで9つの工夫を公開します。

1.色分けされた名札

名札は「スタッフ」「初めて参加者」「2回目以上参加者」などの色分けがある。初参加者を明確にするのは、2回目以上の参加者が会場の案内などの手助けをしやすくするためだ。また名札はひっくり返っても読めるように、表面&裏面同じ文字が印刷されている。自由に加筆できる空白スペースには様々な自己主張が出来る。

2.事前に送付されるプロフィール集

ミーティングの2週間前には参加者の手元にミーティング参加者のプロフィール集が送られてくる。プロフィール登録が遅れた人の分は、当日「追加プロフィール」として配布される。事前に誰と話そうか、清里に向かう列車の中で付箋で印をつけたり…人と人とが出会うための基本ツールの一つだ。

3.顔写真プロフィール集

「顔は覚えているけど名前と一致しない」「名刺交換した人の顔が思い出せない」その両方を解決するために、ミーティング2日目頃には「顔写真プロフィール」が貼り出される。ミーティングの受付時に大きく名前が印刷された紙と一緒に撮影する。このデータは後日参加者がダウンロード出来るようになっている。

4.リクルートコーナー

少し前までは「Oh!人事 Oh!人事」とこのコーナーを呼んでいたが、さすがにそのテレビCMを知っている世代が少なくなったため、数年前から「リクルートコーナー」に変更。「売ります」コーナーには職を求める学生らのプロフィールが、「買います」コーナーには人材を求める自然学校などからの求人が。今回は直接面接するテーブルも設置された。毎夜の情報交換会時にオープンするコーナーだ。

5.コンシェルジュデスク

別名「人と組織の紹介所」。プロフィール集で「あの人に会いたい」と思っても、スタッフも入れて約250人の中から、お目当ての人に出会うのは至難の業。このデスクで聞くと「あそこに座っている髭の人」などと教えてくれる。また「こんなことを考えているのだけど、誰に聞いたら良いか」などの相談にも乗ってくれる。

6.参加型で構成される3日間のプログラム

この工夫こそ清里ミーティングの最大の工夫だ。このミーティングは初日の「10分プレゼンテーション」2日目の「160分、80分ワークショップ」3日目の「2.5時間ワークショップ」、そしてブース出展(今年からポスターセッション)、ショップ、屋台と全て参加者の持ち込み企画で構成されている。主催者は、日程&会場&参加費を決めて募集を開始。参加者は申込みと同時に上記の企画に手を挙げるのだ

7.情報交換会時の屋台

2014年頃までは4の「Oh!人事 Oh!人事」とJEEFの理事による「何でも相談所」が屋台的役割を果たしていた。ここ2〜3年GEMSの体験プログラムなど、いつ来ても良いお試しプログラムが情報交換会会場の周囲にズラリと並んでいる。その中の最古参は「BAR」だろう。情報交換会に欠かせない屋台だ。

8.えんたくん

2013年11月の清里ミーティングでデビュー。5〜6人がテーブルを囲み、語られたことを机上の紙に自由に書きながら対話していく。何回か席替えをしてより多くの意見と出会っていく。そんな「ワールドカフェ」の手法のためのお手軽ダンボール円卓がえんたくんだ。円卓に足はない。参加者の足が円卓を支えている。不思議な一体感がうまれる不思議な道具・えんたくん。1セット400円以下と安価だ。

9.さんかくん

今年の清里ミーティングでデビューしたえんたくんの弟分。ポスターセッション用に、通常会場をワークショップスペースとして使用する時には壁面に立てかけておき、ポスターセッション(発表者が傍らに立つ場合)時には、三角柱として自立するのがさんかくん。1枚200円しないし、えんたくん同様何回でも使えるのが強み。

清里ミーティング概要はこちら

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