ボランティアスタッフを経験して得たもの

【実施日】2014年11月15日(土)〜11月17日(月)
【開催地】(公財)キープ協会 清泉寮山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター
【参加者】186名
【主催】JEEF
【パートナー団体】(公財)キープ協会
【協賛】アサヒビール(株)、(公財)損保ジャパン日本興亜環境財団、J-Power電源開発、損害保険ジャパン日本興亜(株)、(株)日能研
文:串田大亮(JEEFインターン生)
年に一度の環境教育の一大交流会、「清里ミーティング2014」に参加してきました。どのようなことをしたのか、参加して何を感じたのか。学生目線からレポートします。
清里ミーティング2014開幕
「清里ミーティング2014」(以下清里M)は11月15日(土)~11月17日(月)まで、清里にある清泉寮で開催されました。今年度の参加者は186名、初参加者はその内の約6割という中で、環境教育に関する最新の話題について話したり、様々なテーマのワークショップを開催する3日間でした。
そんな清里Mも今年で28回目。私はボランティアスタッフとして参加してきました。今回集まった20名のボランティアスタッフは会場準備のため、前泊を含めた5日間、清里の地にいましたが、様々な出会いや多くの発見、そして本当に素晴らしい経験ができました!
今回の清里Mは例年とは違う特別な年に開催されました。それは国連「ESDの10年」の最終年会合直後の開催ということです。清里Mが始まる3日前、愛知と岡山にてユネスコ世界会議が開かれており、清里Mではその最新情報を聞くことができました。
動かす身体、学ぶ知識
清里MはJEEFが主催ではありますが、主役は参加者です。醍醐味の1つに、参加者が主催するワークショップの時間があります。今回は2日目に3時間ワークショップ、3日目に当日募集で主催者を募る2.5時間ワークショップを開催しました。
2日目に開催された3時間ワークショップでは、自然の中で遊ぶものから室内で環境教育プログラムを考えるもの、地域について考えるものから企業の今後を考えるもの等、多岐にわたったテーマがありました。自分の知らない知識や手法を用いて、遊びながら学ぶことができたり、いつもとは違った道具を用いて環境教育に取り組む活動等、良い意味で盗める材料がそこにはありました。
清里ユースミーティング YOUは何しに清里へ?
今回の清里Mで新たな試みが始まりました。それはJEEF若手スタッフとJEEF学生部による「ユースミーティング」です。若者同士の出会いの場の提供を目的としたこのユースミーティングには、75名(全体の約4割)の参加がありました。
初日の全体会で次のようなお話がありました。「これからの世界を背負っていくのは『若い世代』である。」世界の国際的なカンファレンスではユース会議等が増えてきています。清里Mという場で、何を得るために参加したのか、自分は今後どのような活動をしていきたいか等を話し合いました。このように若者が集まることでできることはなんでしょうか。
このユースミーティングに参加された若者の強みは、「今後の将来性」と「発想力」なのではないかと思います。学生や、NPO・企業・行政の若手職員。まだまだ未来は可能性に満ちています。清里での繋がりや学んだことを活かして、今後どのように行動していくか。それが重要なのではないでしょうか。そして「発想力」、経験していない若者だからこそ生まれる斬新なアイディアもあると思います。
しかし、若者だけが活動していればよいのか、というとそうではないと思います。熟練者×若者が集まる場だからこそ、熱い想いの伝播や活発な議論が繰り広げられるのではないでしょうか。そんな場所を今後も継続していくことで、持続可能な社会の実現に少しでも貢献できたらなと思っています。
清里ミーティングで見えたもの
ボランティアスタッフとして清里Mに参加してみて感じたことが3つあります。
1つ目は出会いです。自分の大学で使用されている教科書を執筆した方や、JEEFの理事の方など、JEEF事務所だけの活動では会うことも話すこともできない方との名刺交換や、直接お話する機会がありました。私にとって本当に貴重な出会いの場となりました。
2つ目は経験の差です。自分が本格的に環境教育の世界に入ったのは大学1年生の時。あれから3年が経ち清里Mに参加しました。しかし、清里Mには数十年間も環境教育の世界で活動してきたという方や、実際に自然学校等で活動されているベテランの方が参加されており、話をすることで自分の活動範囲の狭さや経験の差を改めて感じました。しかし、そこからは今後の活動のヒントや実践する上での手法を学ぶことができ、非常に勉強になりました。
3つ目は繋がりです。今回、担当させていただいたワークショップの主催者の方に、お礼と今後もよろしくお願い致しますというメールを送ったところ、「もしよかったら今度飲みに行こう!」というお誘いをいただきました。共に清里Mの運営ボランティアスタッフの仲間とも、「今度お互いの卒論について話そう!」という話や、参加者の方から「一緒に活動できたらいいね!」という話など、今後の私の活動に活きる繋がりを得ることができました。
今回得た物を今後どのように活かしていくか、出会ったその先に何を求めるか。今後考えていきたいと思います。
文責:串田大亮(JEEFインターン)
2015年1、2月号
- 考えるっておもしろいかも!?最終回 “間違い”とは何か?
- ボランティアスタッフを経験して得たもの
- 東京湾の小さな無人島で「食べる自然体験」
- 1年間のエコツーリズム運営の成果
- 人の手が適度に入った「手自然」を礎に
- 復興の現場から見えてきたESDの役割 〜子ども支援とコミュニティ形成〜
- ESDは後付けで!
- これからの主人公 ~清里ミーティングより~
- ESDのこれから ~環境省より~
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