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機関誌「地球のこども」

大自然を追いかけて

文:岩崎 弘倫(NHKエンタープライズ)

自然番組の制作にたずさわって30年以上になりますが「いつ出てくるかわからない動物相手に、よく番組作れますね」と聞かれることが多くあります。いつも大自然が相手、異常気象で繁殖が始まらない、去年はここに巣があったのだが等々、予期せぬ事態がしょっちゅうおきます。「必ず撮れる」という保証はどこにもありません。できることはただ一つ。生息する環境あるいは生物について、ひたすら継続して情報を集めることです。

伝説の生き物を追って

数年前、小笠原諸島父島沖で世界最大のイカ、ダイオウイカの生きた姿を深海で撮影しました。なかば伝説の生き物で、どこに棲むのか何を食べているのか、生態すらわかっていません。

海を一番よく知っているのは地元の漁師さんです。はじめは中々教えてくれなかった深海たて縄漁の漁師さんたちが、時々ダイオウイカの体の一部が釣り上げられること等、そのうち少しずつ情報を寄せてくれるようになりました。また、研究者から、水深200〜1000mはトワイライトゾーンと呼ばれ、微かな光が海面から届くこと、人間の目には真っ暗でも、深海生物たちは非常に良い目を持ち行動していることなどを教えていただきました。

こうして深海の環境や生態が、少しずつ見えてきたのです。それらが、ダイオウイカに気づかれない特殊な赤い光で撮影するカメラを作ることにつながりました。

結局、ダイオウイカの場合は10年以上も追いかけ続け(もちろんそればかりやっていたわけではありませんが)、奇跡的に潜水艇の目の前に姿を現す奇跡が起こったのです。

原点は環境教育

私が自然に興味をもったきっかけは何か? 思い出すのは、小学生の時に見たある光景です。朝、登校する途中ふと見上げると見知らぬ鳥が目に入りました。その鳥はマツの大木に止まり、尾が長く美しいブルーの羽をまとっていました。

図鑑で調べるとオナガと分かり、同時に身の周りにこんな鳥がいることに気付かなかったことに驚きました。中学時代は、多摩川で毎月一人センサス調査を行いました。当時はトキが絶滅に瀕し、公害が問題化した時代。多摩川には洗剤の泡が舞い飛んでいました。それでも調査するたびに新たな発見があり、当時の調査記録ノートは宝物の一つになっています。

学生時代は大井野鳥公園ジュニアクラブ、自然観察指導員東京連絡会など自然観察会にたずさわりました。自分の原点は環境教育にあると思っています。キープ協会で第一回清里環境教育フォーラムが開かれた1987年、甲府放送局に勤務していたこともあり、フォーラムを取材、ローカル番組を制作しました。5年後の総括時には出版のためのまとめにも関わりました。

テレビで自然番組をいくら見ても、そこには自然とのつきあいはありません。しかし、自然への興味、感動をもつことにつながります。これは、「自然に接してかけがえのない大切さを知る」、環境教育への第一歩になり得ると密かに信じています。番組をきっかけに、大自然の中へ、あるいは身近な里山へ出かけて自然の巧妙さ、不思議さを感じとってほしいと願っています。

取材で知る環境変化

取材や撮影を通じて、地球のあちこちで環境変化のスピードが早く、かつ深く広くまで及んでいると感じます。80年代当時、まだ馴染みが薄かった「環境教育」はしっかりと種蒔きされ、今や日本の社会に根を下ろしたと思います。環境変化の「嵐」に抗うべく、これからもさらに活動を広げ、大きな枝葉を伸ばしていってほしいと願っています。

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岩崎 弘倫(いわさき ひろみち)

1984年、NHKに入局。甲府放送局勤務をへて、科学・自然番組の制作を担当。生きもの地球紀行はじめ、自然番組の取材・撮影に、世界をかけまわる。NHKスペシャル「プラネットアース」では、英・BBCと国際共同制作。同「深海の超巨大イカ」では、世界初のダイオウイカの深海での撮影に成功。この夏放送のNHKスペシャル「ディープ・オーシャン」を制作中。清里のキープ協会主催のエコロジーキャンプ(15EC、18EC)に参加。

2017年7、8月号

地球のこども2017年7月号表紙

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