事務局日誌 Blog

世界遺産で採れる野生のハチミツ 2016.05.17

今回はJEEFインドネシアが支援しているウジュン・クロン国立公園の野生のハチミツについてレポートします!

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ウジュン・クロン国立公園は、ジャワ島西部に位置するインドネシア初の国立公園で、1991年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。絶滅が危惧されているジャワサイの生息地としても有名です。

今回、私たちは地域の方の野生のハチミツ採取に同行させていただきました。

蜂の巣を探して森の中を歩きます。

しばらくハニーハンターの方についていくと、突然ハニーハンターの方がこちらを振り返り、大木の上の方を指さしました。

蜂の巣を見つけるとすぐに木に登るのではなく、何やら写真のように木の葉を編み上げてゆきます。

これは、いったい何に使うのでしょうか。

 

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木の葉を編んだ道具が完成すると蜂の巣目指してするすると木を登っていきます。

男性が近づいていくと、ハチが興奮して羽ばたいている音が大きくなってきました。
ここで先ほどの道具が登場!

木の葉に火をつけ、煙でハチを追い払いつつ蜂の巣を切り取ります。この時に蜂の巣を3分の1残しておくと2週間で元に戻るそうです。

 

 

 

 

 

あっというまに男性がハチミツの巣が入ったかごを下げて木から降りてきました。少量ハチミツを採って、水分量を特殊な機械で測ります。

その後、包丁を使い、蜜巣を豪快に切り取り、はちみつを絞ります。インターン生の私と野田さんも、その場で味見をさせていただきました。

自然の甘みがじわぁと舌の上に広がっていき、野生のハチミツ独特の強い香りがぐっと鼻に抜けていきました。 

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 現在は協同組合がハチミツを精製し、スイスの企業やインドネシア国内向け商品として販売を行っていますが、以前は写真のようなペットボトルに入れて販売を行っていました。

 

 

 

 

JEEFは2009年から3年間インドネシアはちみつネットワークと共同で、このハチミツの生産体制づくりや、採集を行う住民のトレーニングや販売の支援を行ってきました。

以前は住民がところ構わず採りつくしていた蜂の巣を、持続的に管理・利用するためのトレーニングを実施し、ハチが巣をつくる際に好む木を植樹しています。

また、現在では住民グループが自ら国立公園と交渉して、採種場所の確認を行い、許可を得ています。そして、ハニーハンターになりたいという住民も少しずつ増えてきています。

 

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今回ウジュン・クロン国立公園のハニーハンターのみなさんに出会い、彼らの生活と伝統的な採種の技術。そして、豊かな世界遺産の森の保全。本当にどちらも大切なものだと感じました。

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