2026年7月25日(土)に、福岡県遠賀郡芦屋町在住の小学生31名を対象に、地元の海と公民館にて「海のエコラボ」を開催しました。
芦屋は海に面した町で、高齢の方からは「子どもの頃はとにかく海で遊んだ」と思い出話が尽きません。一方で現代の子どもたちは「海は危険、子どもだけでは近づかないこと」と教わり、保護者世代も海での遊び方が分からないため子どもを気軽に海へ連れていけない、また経済的な理由なども重なり、海での自然体験機会は減少しています。
本イベントは、さまざまな理由で自然体験機会が少ない地元の子どもたちが、海に親しむことを目的に、教育委員会と連携して実施しました。
(実施団体:海あそび舎)
生き物&貝がらウォッチング
よく晴れた夏の日、集まったのは町内に住む小学4年生〜6年生です。「芦屋町のゆたかな海を体感しよう」を合言葉に、海のエコラボが始まりました。

まずは芦屋海水浴場の広い砂浜を、グループにわかれて散策です。
「団子みたいな砂粒がたくさんある!」
「貝がらみつけたよ〜〜!」
「海そうの中にカニがいたっ」

砂浜のあちこちで、見てみて〜!これ何?!と子どもたちの賑やかな声が聞こえてきます。
「ケースに海水を入れて、その中で観察してみよう」
「この貝を砂の上に置くと、潜って隠れるはず」
「どんなにおいがする?」「触るとどんな感じ?」
スタッフの声かけで、さらに新たな発見が広がっていきました。

マイクロプラスチック探しにチャレンジ!
次は、学校でもよく耳にする「マイクロプラスチック」探しに挑戦しました。
「波打ち際に近い場所と、陸に近い場所と、その真ん中の場所、マイクロプラスチックはどこに一番多いと思う?」各グループで予想してから、いざ調査へ。

「マイクロプラスチックってこんなに小さいんだ!」
「流木や枝がたまってる所に多いね」
「砂に埋もれたら見えなくなってしまうよ」
意識して探すことで、マイクロプラスチック問題の深刻さに気付いた子どもたち。
外国の言葉が書かれた袋ゴミや、マイクロプラスチックになる前の大きなプラスチックゴミを拾うグループも見られました。

海藻染め体験 海の恵みを楽しむ時間
午後からは公民館へ移動し、海藻を使った染め物体験を行いました。
まずは海岸で拾った海藻をぐつぐつ煮込んで染液を作ります。

「なんだかヒジキのような匂いがしてきた!」
「液の色が真っ黒に見える、一体何色に染まるんだろう?」
まるで実験のような海藻染め体験に、子どもたちはドキドキわくわくの表情。

輪ゴムやビー玉を使ってエコバッグに模様をつけて、そのまま染液の中にどぼん!
じっくり煮込んだあと、定着液につけて、いよいよ完成です。

きれいな模様がでたり、濃い色に染まったりと、素敵なオリジナルエコバッグができました。海藻を食べるだけじゃなくて、こんな使い方があるんだと驚く様子も見られました。
他県と地元の海を比べてみよう
海藻染めを煮込んでいる間、子どもたちは海の大型ジグソーパズルを体験し、地元の海と他県の海との違いを見比べました。

地元の海は、海藻がたくさんある海。海藻は生き物たちにとって、餌場であり隠れ家でもあり、たくさんの命が育まれる大切な場所だと学びました。
他にもサンゴ礁がある沖縄の海や、砂浜とは異なる干潟の海の様子と比べながら、この町ならではの豊かさって何だろう?と考える時間になりました。

子どもたちは一日で、海で暮らす生き物に出会い、マイクロプラスチックなど海ゴミ問題の現状を知り、そして海藻などの海の恵みを体感することができました。
「海がこんなに面白いと思っていなかった」
「もっと生き物に会いたい、海をきれいにしたいと思った」
とスタッフに直接感想を教えてくれる子も多く、これからも地元の海での自然体験機会を創出できるように頑張ろうと思いました。
所感
今回参加した子どもたちが通う小学校は、いずれも海まで徒歩数分〜車で5分ほどの距離にあります。この町に住む子どもたちにとって、海はとても身近な存在です。しかし海に暮らす生き物や海からの恵み、他の海との違いについて、実際の自然に触れながら学ぶ機会は限られています。その背景には安全管理の問題や、海に詳しい大人が少ないこと、家庭環境など様々な要因があります。
本イベントは、砂浜での生き物観察やマイクロプラスチック調査、海藻染めなどを通して、子どもたちが地元の海に親しみ、その豊かさや環境について体験的に学ぶ機会となりました。海が身近な地域だからこそ、こうした体験の場を設けることには大きな意義があると感じています。
「知ることが楽しい」という気持ちが、いつしか「海を大事にしたい、伝えたい、守りたい」につながり、地元の海を見守る人が増えていくことを願っています。
参加者の声
- 海でナマコやカニなどいろいろな生き物を見つけました。みんなで魚を見たり、海のことを学べたので良かったです。
- 楽しかったことは、海藻染めです。ビー玉や割箸を使って模様をつけて、きれいに模様ができて良かったです。
- 巨大パズルでいろいろな県の海について知ることができて、福岡県との違いが分かって良かったです。今日やっていない県の海がどんな海なのか知りたいです。
- いろいろな大きさのプラスチックのゴミが多くあり、驚きました。貝殻もたくさんあってきれいでした。海をもっときれいにする活動をしていきたいです。
JEEFは、東京マラソン財団チャリティ RUN with HEART の寄付先団体です。本事業は、寄付先事業として実施いたしました。JEEFでは「誰ひとり取り残さない環境教育・自然体験」を目指し、日常生活を営む上で困難や課題、心配を抱える子ども・大人に、自然体験や癒しの機会を提供しています。
