このコラムでは「野外フェスティバルは環境教育の新たなフィールド」というタイトルで、野外フェスティバルにおける環境教育の可能性について書いています。
前回から、2023年4月22日、23日に静岡県のふもとっぱらで開催された野外フェスティバル「GO OUT JAMBOREE 2023」の様子を紹介させていただいていて、今回は後編です。
GO OUT JAMBOREE2023レポート【ACTIVE FIELD編】
もともと野外フェスティバルで子どもが遊ぶ場所をつくるために、自然学校、環境教育団体がタッグを組んで場づくりをしてきましたが、ここ数年は、スラックラインやヨガ、ツリーイングなど、大人が遊べるアクティビティコンテンツの管理も行っています。
中でも「ACTIVE FIELD大人の5種競技」は、野外フェスティバルを大人が遊ぶ場所にするための実験的なコンテンツです。チーム対抗で5つの課題をクリアするこのアクティビティはアウトドアスキルを競います。
例えばロープワークのアクティビティは5種類の結び方を見て記憶をし、5mほど離れた場所でチームで協力して再現できた個数を競います。また、火起こしは薪を組むところからスタート。焚きつけに着火して火を大きくし、焚き火の上部を横切るように渡してある麻ひもが切れるまでの時間を競います。
野外フェスティバルで遊んで新しい友達ができる
1組4、5人で競技に挑みますが、その場ではじめて会う人ともチームをつくります。参加賞がもらえるからという理由で参加した人も少なくなく、スタート時にはどことなく硬い表情が見られました。が、競技をクリアしていくたびに笑顔が増え、最後にはハイタッチする様子や、終了後にスマートフォンを取り出してSNSでつながる様子はとても印象的でした。
GO OUT JAMBOREEは音楽ステージ、ショッピング、キャンプを楽しみに来る人がほとんどですが、ゆくゆくは人と人がつながるこのコンテンツが目玉になることを自然学校、環境教育団体の仲間と密かにねらっています。