6月となり、清里ではカッコウやホトトギス、エゾハルゼミの声が森から聞こえるようになりました。例年この時期は、沢山の学校団体の皆さんをお迎えし、山梨県内や東京、名古屋、静岡など各地からの小学生や中学生たちと一緒に森で活動しています。森に入ると、生徒さんたちからは「緑がきれい!」「空気がおいしい!」「風が気持ちよい。」などの感嘆の声や、また、森から出る時に「気持ちよかったー。」「癒されたー。」などの言葉を聞くことがあります。そんな時には「森の気持ち良さは年代問わずに感じるものだよなぁ。」とか「大人も子どもも毎日忙しくすごしているのだな。時には森や自然の中ですごすことは大事だなぁ。」なんてことを思います。そして、森には人が心地よく感じるものや人を穏やかな気持ちにしてくれるものが沢山あるのだ、ということも感じます。森がもっているこの「人を元気にする要素」について、今回と次回に分けて、ご紹介していきます。
森にある「人を元気にする要素」としては、主に以下の8つが挙げられます。
1)太陽の光
2)f分の1ゆらぎ
3)ハイパーソニックサウンド
4)フィトンチッド
5)変化に富んだ地形
6)マイナスイオン
7)転地療法
8)五感の快適性
以下、ひとつずつ具体的にご紹介します。
1)太陽の光
日光に含まれる赤外線には、血行を良くし冷え性を改善する効果があります。また、日光を浴びることで、脳内に「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、気分が安定することが分かっています。
2)f分の1ゆらぎ
木々をわたる風の音や小川のせせらぎ、木漏れ日など、森の中には「f分の1ゆらぎ」と呼ばれる自然特有のリズムが沢山あります。このリズムは不規則さと規則正しさが調和しているため、リラックス効果があると言われています。
今回はひとまず1)と2)でのご紹介に留め、3)~8)についてはまた次回ご紹介する予定ですが、皆さん、この中で思い当たるものや納得するものはあったでしょうか?
ちなみに、私は子どもの頃から日向ぼっこが大好きでした。また、今の時期は何と言っても木漏れ日が美しく、思わず見とれて幸せな気持ちになることが多々あります。小川のせせらぎも、ずっと聞いていたいなと思う位、心地よくて好きな音です。
人が好きなものや心地よさを感じるものが、科学的にも人の心身に良い効果があるということを初めて知ったとき、とても驚いたのですが、同時に「やっぱりそうなのだな。」と妙に納得した気持ちにもなりました。「好きなもの・心地よさを感じるもの=健康によい」ということはシンプルですが、とても大切な真理であるように思います。(もちろん例外はありますが。)
皆さんが「好きなもの・心地よさを感じるもの」は、どんなものですか?お時間のある時にぜひ森や自然の中へ出かけて、たくさん見つけてみてくださいね!