担任の先生が2人
オランダの小学校では、クラスに複数担任がいることが珍しくありません。これは先生不足というオランダの教育が抱える慢性的な問題があります。パートタイムや兼業で学校の先生をしているケースも多いのです。
今年度、我が家のこどもたちは3人とも複数担任で、曜日によって先生が違います。1人の先生がずっと見てくれるわけじゃないというのは、最初はとても戸惑いました。しかし今は、複数の先生が関わることで、多角的に子どもを見てくれていると感じています。子供にとっても、1人の先生に相談して解決しなかったことも、「明日別の先生だからまた聞いてみる」ということもありました。
習い事の先生がやってきた
またある日、息子が「学校でテニスをしたよ」と。え、テニス?道具とか教える人とかいるの?と思ったら、外部の先生が教えてくれたそう。聞くと、小学生向けテニススクールの先生が、ラケットも持参で教えに来てくれていました。
実は体育の授業では他にも、習い事としてスポーツを教えているプロたちが授業をしに来ることがよくあります。子どもたちにとっては普段と違うスポーツを楽しめるし、習い事の先生が学校に来るというもなんだか楽しい。そして講師たちも教室の宣伝ができ、いいことだらけです。他にも木工や電子工作、科学実験などの普段と違う内容の授業では外部の講師がよく来ていました。
保護者が授業を行う日もあります。内容は一任され、自分の仕事のことや、外国人も多いので自国の文化や言葉を教えることも。これまでピザ屋さんのお父さん、警察官のお父さん、歯科衛生士のお母さんなどが授業をしていました。
我が子の通う学校では、生徒一人当たり年間5,000円ほどの寄付金が募られ、校外学習やイベント費に充てられます。毎月の活動費や教材費の集金はない分、日本に比べて社会科見学や校外学習の機会は少ないです。しかし様々な負担を増やさなくても、お互いにメリットのある方法で、いろんな大人たちが教育に関わる場面が作られていると感じました。