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石垣島発ふくみみ的観光(2)20周年はコロナ禍で 2021.11.09

2020年の夏はどうやら例年のようなエコツアーの仕事はできなさそうだな、ということが分かってきた5月の終わりごろ、私は「ぬいぐるみエコツアー」を始めました。

ニンゲンの代わりにその人が大切にしているぬいぐるみがエコツアーを体験する。それが「ぬいぐるみエコツアー」。例えばお子さんのいるご家族が台風で石垣島に来ることができなくなることがたまにあります。悲しんでいるお子さんの代わりにその子の大切なぬいぐるみを送ってもらい自然体験をしている様子を写真でお渡ししたら喜んでもらえるかな、というのが発想の原点。

 

コロナ禍の今だからこそ、そのアイデアを実現させようと準備をして受付開始。すぐにリピーターさんが反応して下さり、テレビにも取り上げていただいたことで徐々にぬいぐるみたちがやってくるように。収入としてはわずかでしたが、閉塞感の中、少しでも送ってくださった方の気が楽になるお手伝いができればと考えていました。

ふくみみのぬいぐるみエコツアーでは、お手元のぬいぐるみをこちらまで送っていただき、ニンゲンのエコツアーと同じフィールドへ連れていきます。マングローブでカヌー体験、リバートレッキングして滝行、サンゴ礁をスノーケリング(素潜り?)、ビーチで遊んだり夕陽を見たり、そんな様子を写真に収めフォトブックにしてお土産も持たせぬいぐるみたちは帰宅するのです。ぬいぐるみを通した持ち主の想像力に頼る疑似的な自然体験とでもいいましょうか…。

さて、みなさん、ぬいぐるみってどのようなイメージですか?私は動物を思い浮かべていました。事実、最初のお客様はブタでした。その後もクマ、アザラシ、ジンベイザメ、イヌなどがやってきたのですが、その中に小さい身体に大きい頭部のデフォルメされたイケメンな男の子が混じっていたのです。こういうアニメとかのキャラクターのもあるのだなくらいに思っていたのですが、このイケメンくんが思いもかけない方向に私たちを導くことになるのです!(次回へ続く)

 

 

大堀 健司(おおほり けんじ)

東京生まれ。琉球大学理学研究科卒。地質コンサルタントを経て2001年石垣島でエコツアーふくみみ開業。主な仕事は持続可能な観光とサンゴ礁保全などの環境教育。インタープリティブデザインも少々。火山大好き。オートバイ大好き。写真も大好き。

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