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行者にんにくの韓国醤油漬け 2021.05.14

行者にんにくは春の山菜の一つです。
名前の由来は昔修験者(行者)が厳しい修行に耐えるため滋養がつく行者にんにくを食べたと言われています。

とはいえ仏につかえる僧は、精のつくもの、香りの強いものは邪念に囚われるため、食べてはいけないとされていました。
しかし、僧の修行は厳しいのでこっそり食べていたとか。
北海道ではアイヌネギとも呼ばれます。ちなみにアイヌ語ではキト、プクサという名前があるそうです。

行者にんにくはニラとネギとニンニクと合わせたようなパンチのある味わいです。
生で食べると辛味がありますが、加熱すると辛味も薄らぎちょうど加熱したニラのようになります。

生で焼いた肉を巻いて食べたり、餃子に入れたりしますが、すぐに食べきれない場合は醤油漬けはいかがでしょうか?
今回はそこに唐辛子を入れて韓国風に仕上げてみました。

<行者にんにくの韓国醤油漬け>

*材料

行者ニンニク       1束15本ぐらい
日本酒          50ml
水            150ml
昆布(ハガキサイズぐらい)1枚
醤油           80ml
酢            小さじ1
韓国唐辛子(粉)     適量
(韓国唐辛子が入手できない場合は日本の赤唐辛子を調整しながら入れてください。)

*作り方

1.鍋に日本酒と水、昆布を入れて一煮立ちさせ、粗熱が取れたら醤油、酢、唐辛子を入れて混ぜる。
2.行者ニンニクを保存容器かポリ袋に入れ、たれを注ぐ。
半日以上ねかせてからどうぞ。 少しごま油を加えてもOKです。

*食べ方

ご飯にごま油とゴマを混ぜて巻いて食べる。
茹で豚や鶏に巻いて食べる。
刻んでチャーハンに。
チヂミやパジョンのタレにしても良さそうです。

アイヌの方々は、行者ニンニクをそのまま干したり、茹でて干したりして保存食にしていたようです。
冷蔵庫のない時代、春の芽吹きの頃から他の季節にもたべられるように保存食を作るのに余念がなかったのは、ひとえに生きるため。そんなアイヌの方々に思いを馳せながら、私も今年は行者ニンニクの保存食にも挑戦してみようかと思っています。

蓮池 陽子(はすいけ ようこ)

アウトドアで料理、山菜など自ら採取をする中で、おいしい物の背景には豊かな自然が存在すると開眼。現在は「食の物語を紡ぐ」をテーマにケータリング・料理教室、フードコーディネート、メニュー開発、執筆をしている。
※調理師免許所有

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