
「バングラデシュ・ジョショール県の零細ヤシ砂糖生産者と花卉農家の6次産業化を通じた生計向上プロジェクト」の第3年次の視察に行ってまいりましたのでご報告いたします。
前編はこちら。
②協同組合事務所の視察
協同組合事務所と6次産業化商品の加工場を兼ねた建物の建設が完了し、前回視察時には建設途中であったショールームと実験室が新設されていました。


▲組合で生産した商品を展示・販売するショールームです。
お客さまに生産の過程を実際に見ていただきながら、ゆっくりと商品を手に取って選んでいただけるようになっています。

▲ヤシ砂糖の品質管理のために活用する実験室。実験器具も取り揃えています。


▲掃除が行き届いており、清潔に保たれていました。事業地周辺には観光施設がないため、休日には近隣の方々が遊びに来たり、2階からの景色を眺めたりと、村のランドマークとなっているそうです。
③スタッフトレーニング
毎回BEDSスタッフに対して行っているトレーニングですが、今回のテーマは「POP作成」です。バングラデシュでは商品を陳列しているだけで商品の特徴を謳ったPOPの存在が一般的でなく、商品の特徴やポイントがお客様に伝わりにくい状況でした。そのため、今回はそれぞれのスタッフが「ヤシ砂糖」をお題にPOPを作成する研修を実施しました。
<内容>
①商品POPについて日本の事例、作成のコツを紹介
②販売目的とペルソナを選択し、そのためのPOPを作成
③シール投票によって上位作品を決定(投票者には選んだ理由、上位入賞者には工夫した点を発表してもらう)
④残り全員も作成のポイントや伝えたかったことを発表



▲票が多かったものは「分かりやすい、伝えたいことが一目でわかる」といった特徴が多く、スタッフにとっては商品をアピールする際の大きな気付きを得た時間でした。
④IUCNバングラデシュ訪問
首都ダッカに戻った後はIUCN(国際自然保護連合)バングラデシュを訪問させていただきました。

▲IUCN(国際自然保護連合)バングラデシュ
IUCNではバングラデシュの湿地の状況などを詳細にご教示いただきました。バングラデシュの豊かな自然を守り、住民の暮らしも安定させていきたいという目的は一致しており、今後も情報交換を行っていく予定です。
おわりに
スタッフ小池は今回の渡航で初めて3年次の経過を実際に視察させていただきましたが、想像以上に各コミュニティが組織化されており、地域の方々が誇りをもって事業に取り組んでいる様子に驚きました。まったく組織化されていない状況から3年でここまでモチベーションを継続し、且つ収入向上の実績を残せていることは素晴らしいことだと感じています。
地域のみなさんの頑張りは勿論ですが、彼らの可能性を信じ続けてサポートし続けてきたBEDSスタッフの仕事の姿勢にも感化させられました。課題が山積みだろうとも、とにかく手と頭を動かしながら、行動を起こし続けながら考え続ける姿勢を学ばせていただきました。
JEEFは今後もBEDSと連携をとりながら、バングラデシュの環境保全と住民の生計向上のため、引き続き事業に取り組んでまいります。

おまけ
BEDSスタッフに「ヘナタトゥー」を描いてもらいました!こちらでは結婚式や外出時に、おしゃれをするためにヘナタトゥーを描くそうです。
引き続きバングラデシュの事業レポート、バングラデシュの魅力をみなさまに発信してまいります!
文責:小池涼子(事業部 海外事業グループ)