
「バングラデシュ・ジョショール県の零細ヤシ砂糖生産者と花卉農家の6次産業化を通じた生計向上プロジェクト」の第3年次の視察に行ってまいりましたのでご報告いたします。
①花卉生産者と手工芸品グループの視察
花卉(観賞用の植物)生産者
一年次から支援を続けている花卉生産者ですが、中には事業開始前と比較し月収が二倍以上になっている方もいます。こちらのご夫妻はガーベラの育成が軌道に乗っており、収益を活用し、「ミミズコンポスト」を作られたとのことです。ミミズコンポストのお陰で、支出が抑えられて環境に良い肥料をつくることが可能となります。

▲ご夫妻にはさまれるBEDS(現地カウンターパート)とJEEFスタッフ。ガーベラを育てているグリーンハウスにて。

▲ミミズコンポスト。ゆくゆくは数を多くして仲間たちと分け合い、販売できるようにしていきたいと目標を語ってくれたご夫妻。
手工芸グループ(花)
手工芸グループは大きく2つのグループ(花/ヤシの葉)に分かれており、まずは花グループを視察しました。視察に行くとちょうど月例ミーティングが行われており、各生産チーム(石鹸/レジン/染物)ごとに進捗報告と課題の共有、またBEDSスタッフより今後SNSマーケティングを進めていくにあたって動画編集アプリの紹介があり、意見交換が活発に行われていました。また各生産チームの工程の様子を見学させていただきました。

▲石鹸チーム。材料を溶かして、花(ローズ)の粉を混ぜて固めていきます。

▲レジンチーム。型枠にレジンと花びらを混ぜ入れ、様々なデザインで作成していきます。


▲染物チーム。今回はマリーゴールドの花で染色し、美しい模様に仕上がりました🌸
最後に女性たちから、「この地域にはまだまだ収入の少ない女性が沢山いるので、ゆくゆくは工場を作って彼女たちが働ける場所にしていきたい」と目を輝かせながら今後の目標を教えていただきました。
ご自身の仕事に誇りを持ち、より多くの女性の収入向上につながるように試行錯誤されている皆さん。このプロジェクトが彼女たちにとってどれほど大切なものであるかを痛感した時間となりました。
手工芸グループ(ヤシの葉)
続いては、ヤシの葉を使った手工芸品を手掛けているグループを訪問しました。


▲毎月新しいデザインを模索しながら製品を制作しており、1カ月に100個以上仕上げるとのことです。

▲とてもきめ細やかな作業が織りなす製品。持ってみた感じもしっかりしていて頑丈でした。
今回訪れたグループはどこも1年次と比較すると売り上げが向上しており、自分たちの仕事に誇りをもって作業されている姿が印象的でした。また得た収益はグループ全体のスキル向上や働く環境が改善されるように活用されており、意見交換も活発になされていて、組織運営がうまくいっている様子も実際に確認することができました。
今後はBEDS(現地のカウンターパート)から各コミュニティへハンドルを渡していく期間になります。より主体性とアイデアに溢れた組織に進化していく様子を引き続きレポートしていきたいと思います。
番外編(バングラデシュの食べ物)
バングラデシュ渡航が初めてのスタッフ小池による、バングラデシュの魅力紹介コーナーです。本日は食べ物を紹介いたします。バングラデシュ=カレーと思われがちですが、他にも美味しいものが沢山あるのです!

▲まずはなんといってもフルーツ!特に雨季(5月~9月頃)はマンゴーがとっても新鮮で甘く、「モジャ!」(ベンガル語で美味しい)なのです。

▲続いてはビリヤニ。カレーと似ていますが、ビリヤニは米とともに羊肉や鶏肉、魚、野菜、そしてさまざまなスパイスを加えて炊き込むご飯。こちらもとっても「モジャ!」

▲こちらはちょっぴり変わり種!バングラデシュの嗜好品である「パン」。キンマという葉っぱの上に、数種類のスパイスとナッツ、それに少量の石灰を混ぜて食べます。

▲トライしてみると・・・もれなくこんな顔になります。渋みが強く、なかなか刺激的なお味でした。バングラデシュに訪問の際はぜひチャレンジしてみてくださいね!
後編へ続く・・・
文責:事業部 海外事業グループ 小池涼子