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【レポート】次世代ネイチャースクールin琵琶湖① 2026.10.02

9月19日~21日、次世代ネイチャースクール in 琵琶湖を開催しました!

「生きもの・自然が好き!」な子どもたちが、「好き!」な気持ちから一歩踏み出して、自然や環境を守る一員となることを目指す、子どもたちだけの2泊3日です。

これまで、千葉県・南房総で開催をしていた本企画ですが、今年は初の関西での開催!
小学4~6年生の子どもたち22名が、滋賀・大阪・京都を中心に、全国各地から集まりました。

今回、自然の中へ案内してくれたのは、JEEFの理事でもある西村仁志さんが代表をつとめる環境共育事務所カラーズさん。そして、葛川共創ネットワークからは、子どもたちよりもちょっと先を歩く”次世代”の仲間として、大学生スタッフのみなさんも参加してくれました。

 

琵琶湖とともに生きる、漁師さんに会いに行く

今回の舞台は、滋賀県の琵琶湖西岸から、山あいの朽木(くつき)周辺にかけての地域です。
はじめましての仲間たちと、少しドキドキしながらバスに乗り込み、最初に向かったのは、「フィッシャーアーキテクト」代表・駒井さんのもと。

駒井さんは、琵琶湖の伝統的な漁法を受け継ぎながら、琵琶湖とともにある暮らしや風景を次の世代へつなぐ活動にも取り組んでいる漁師さんです。

 

漁の様子を動画で見たり、漁具を紹介してもらったり。琵琶湖とともにある漁師の暮らしについてのお話を聞きました。

「漁師ってかっこいいなあ」「協力して漁するんだ」とつぶやく子や、日ごろから琵琶湖の周辺で釣りを楽しんでいるという子は「船乗ったり釣りしたりできるし、漁師になるのもいいなー!」と、興味津々の様子でした。

そして、琵琶湖で獲れたウナギとビワマスの調理を体験しました!

「お刺身は、引くようにすっと切ると、角がつぶれなくておいしい」と聞いて、チャレンジする子どもたち。「すーっと、すーっと!」と、みんなで応援しあいながら楽しそうに体験していました。

琵琶湖のウナギも、捌いて、焼いて。みんなで食べられるように、丁寧に切り分けているワンシーン!

また、お話を聞くだけではなく、実際に、琵琶湖のほとりを歩いていきました。

遠方から参加した子からは、「わあ、海みたい!」「これが湖?」という声。
遠くに見える杭に気づき、「あれは“えり”かな?」と話している子もいました。

「えり」は、魚の習性を利用して魚を誘い込む、琵琶湖の伝統的な漁の仕掛けです。
学校で学んだことがある地元の子が、「魚の習性をいかして捕まえるやつだよ」と周りの子に伝えている場面もありました。

 

お昼ごはんは、ビワマスのサンドイッチ!
みんなで調理したビワマスの刺身とウナギもいただき、琵琶湖の恵みをおいしく味わいました。

目の前に広がる湖と、そこにすむ魚、そして私たちの食卓。
漁師さんのお話と調理体験を通して、そのつながりを見て、触れて、味わうひとときになりました。

見て、触れて、学ぶ!生きものとの向き合い方

続いて向かったのは、びわこの湖畔にある水族館「びわこベース」。日本に生息する魚やサンショウウオ、カエルなど、さまざまな生きものに出会える場所です。

ここでは、自然写真家の関慎太郎さんから、さまざまな生きものの生態や、生きものとの接し方を教えてもらいました。

 たくさんの展示を見て回るだけではなく、魚へのエサやりを体験したり、カエルを持ち上げたときの鳴き声から、オスとメスを見分ける方法を教わったりもしましたよ!
「ヘビのしっぽは、どこから?」というお話では、実際のヘビを見ながら確かめました。

「ビワコオオナマズって、見たことあるけど、ここのは小さいね。湖で育てばもっと大きくなるのかな」
「同じ魚なのに、色が全然違うのはなんで?」
スタッフの方に質問をしたり、目の前の生きものをじっくり観察する子どもたちの目は、きらきらと輝いていましたよ!

そして、最後に関さんから子どもたちへ、このあとの活動につながるメッセージもいただきました。

「森に行くと、いろんな生きものに出合うと思う。ここで見たような生きものたちが、どんなところでどんなふうに生きているのか、実際に、自分の目で見て、自然を感じて、関心を持ってほしい」

写真や本で知るだけではなく、自分の目で見て、触れて、感じてみる。
実際に生きものを目の前にしたからこそ生まれる驚きや発見、そしてその体験が、自然への興味へとつながっていきます。

ゆたかな水のまちを歩いて学ぶ

そして、この日最後に訪れたのは、高島市針江(はりえ)地区の「生水(しょうず)の郷」です。

この地域では、地下からこんこんと湧き出る水を「生水」と呼び、民家の敷地にその水をひいて、「川端(かばた)」をつくり、飲み水や炊事などに使うという仕組みが受け継がれてきました。

地域のガイドさんに案内してもらいながら、家々の川端をめぐり、この地域での暮らしと、湧水について学びました。

町中を張り巡らされる水路には、鯉や鮎、ヨシノボリの姿を見ることができました。
「梅花藻(バイカモ)」という、この地域でみられる綺麗な花を咲かせる水草。「一年中、花が咲いているのはなんでだと思う?」地下水は年間を通して水温が変わらない、湧き水の特徴についても教えてもらいました。

湧き水を飲んでみると、「あ、普通の水だ!」という声。
「そうなんだよ、普通の水でしょ。これが、地下水で、いつでも使うことができるんだよ」
「水道代がかからないってこと?」
「そうそう」
ガイドさんと子どもたちとの間に、そんな会話もありました。子どもたちは、少しふしぎそうな表情。

私たちの生活に欠かせない、命の源である「水」。
普段は蛇口をひねれば当たり前に出てくるものですが、あらためて、その「当たり前」を見つめなおすひとときとなりました。

いくつかの場所で飲み比べるうちに、「さっきの水よりも甘い感じがする」と、味の違いを感じた子もいました。

またある子は、町をめぐる中で「ここって普通に人が住んでるの?入らせてくれてるの?」と言っていました。
「地域の人たちが、こういうきれいな水があるんだよって知ってほしいから、許可をもらってはいれるんだよ」と、文化をつなぐ取り組みについてもお話をしてもらいました。

川端ではコイが飼われている家庭もおり、水がつなぐ生きものと人の共生の姿をみることもできました。

町の中をめぐったあとは、川に足を浸して川遊び!
「とっても冷たい!」「カニがいた!」
子どもたちが遊ぶその脇にも、たくさんのアユが泳いでいました。

朝は初対面同士だった子どもたちも、この頃にはすっかり打ち解けてこの笑顔!

 心も体も目いっぱい使って、琵琶湖と、そのまわりをめぐる「水のものがたり」にふれた一日でした。

魚を獲って食べたり、生きものの生態を知ったり、湧き水を毎日の暮らしに使ったり……自然がくれる恵みのゆたかさとおもしろさ、そして、その自然を大切に思い、仕事や暮らしにつなげている大人たちから、たくさんのことを学びました。

生きものや自然が「好き!」という気持ちが、その周りにある暮らしや文化への関心にも広がっていくきっかけとなりますように。

▼2日目につづく

(文責:木村佳葉)

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