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【レポート】雪遊び in 那須高原(はじめての自然学校) 2026.04.06

2026年2月7日(土)、栃木県宇都宮市のフリースクール「ミズタマリ」の子どもたちを対象に、普段自然に触れる機会が少ない子どもたちに冬の自然体験を届け、心身の健康や感性を養うことを目的として開催しました。那須平成の森を開催場所として、子ども13名、大人5名の計18名が参加しました。

実施団体:NPO法人那須高原自然学校

非日常へ

宇都宮の市外に施設があるフリースクールでは、冬季は雪が降らず、また周辺に思いっきり遊べる自然もありません。普段、子どもたちは室内での活動が中心になりますが、みんなにたくさん体験をさせてあげたいと、遠足に出かけることにしました。

バスをチャーターして、行きのバスの中からすでにいつもとは違う環境でテンションは急上昇!!車内では、ゲームをしたりお話をしたり、ゆっくり休んだり、それぞれのペースで時間を過ごしました。

大自然へ

那須町の那須平成の森に到着。
ここは昔、御用邸の一部であり普通の人は立ち入ることができなかった森。平成20年に宮内庁から環境省に移管され、現在では国民が自然と触れ合う場として広く開放されています。

到着してすぐ、目の前は真っ白い雪景色。
雪に反射する太陽の眩しさ、肌で感じるキリっとした寒さ、雪や森のにおい、雪上を踏みしめる雪の音、子どもたちが自然を感じることに説明は必要ありませんでした。子どもたち同士で遊びを考えたり、自然発生的に遊びが始まったり、大自然が子どもたちのコミュニケーションや合意形成の後押しをしてくれます。

遊びの可能性は無限

雪遊びには雪合戦やそり遊びのような「動」の遊びと、雪像づくりや雪玉づくりなどの「静」の遊びが共存し、子どもたちがそれぞれの表現方法で楽しむことができます。

自然の中でちょうどいい傾斜を探す子どもたち。
決められたコースを滑るのではなく、自分たちが気に入った場所や滑ってみたい場所を自分で決めて、実際に自分で滑ってみる。自然体験活動の中では自己決定、自己実現の機会が何度も訪れます。うまくいかないときはまた違う場所や違う滑り方を考えてみればいいんです。

こちらはたくさんの雪玉を作る子どもたち。
雪は子どもの力でも簡単に造形ができ、また平面ではなく立体の形を作ることは子どもたちの空間認識能力や想像力を高めます。普段、テレビゲームやスマホ、パソコンなど平面での視覚情報が多い中で、自分が作りたい作品をこだわって作る機会こそ、自己肯定感や達成感を高めます。

あっという間に流れる時間

森の中にはもちろん時計はありません。
時間に縛られることなく、思い思いの時間を大自然と一緒に過ごし、没入することは非日常だからこそできることであり、身体全身で自然を感じることは動物が持っている本能です。

10回以上そりを体験する子も、新しいコースを開発する子も、滑りづらいコースを補修してくれる子も、最長記録を出す子も、一回も滑らない子も。
子どもたちは十人十色、多様でいいんです。その多様性を、自然が受け止めてくれますから。

活動が終わる頃

たくさん雪遊びをして、そろそろ帰る時間となりました。すると、一生懸命時間をかけてつくったかまくらをみて、「・・・壊そう」

子どもたちの手で、かまくらが跡形もなく壊れてしまいました。自分たちで作ったものを全力で壊す機会も日常ではあまりありません。安全に楽しくやる破壊、、、子どもたちにとってはそれだけでも魅力的な時間です。一方で、このかまくらを放置していると次に来た人たちが遊んでけがをしたらどうしよう!?など、子どもたちの中では他の人のことを思って配慮した結果の「破壊」だったのかもしれません。

今回は、同じ栃木県内でも車で少し行くだけで全く違う景色や自然を見ることができる環境を知り、自分たちで納得するまで遊び、体験することで、日頃抱える悩みや不安などを少しの時間忘れることができたのではないでしょうか。複雑に絡みあう生活環境、家庭環境、教育環境の中で、子どもたちの本来の姿を出すことができたのは、自然の力も大きいと思います。これからも自然の力をお借りしながら、すべての子どもたちに自然と人のやさしさを届けるため、子どもたちを支えそっと背中を押してあげられればと思います。
フリースクール「ミズタマリ」のみなさま、どうもありがとうございました。

参加者の声

  • 雪で遊んだのは初めてでした。そり滑りが一番おもしろかったです。(参加した子ども)
  • 最近フリースクールも休みがちだったうちの子がまさか参加するとは思いませんでした。帰ってからも雪遊びのことをよく話してくれて、子どもにとって良い気分転換になったのだと思います。また次回があればよろしくお願いします。(保護者)
  • 普段フリースクールで過ごしているときはとてもおとなしいある中学生が、「雪合戦するぞー!」とみんなを先導する姿を見るとは思っていませんでした。こうした自然体験をすると毎回思いますが、こうした非日常の体験が子どもたちの新しい一面を引き出し、それがその後の子どもたち同士での新たなコミュニケーションに変わっていくことにつながります。自然学校の方がいらっしゃらなければ、雪山という慣れない場では私たちも安心して過ごすことが難しかったです。本当にありがとうございました!(フリースクール運営)

JEEFは、東京マラソン財団チャリティ RUN with HEART の寄付先団体です。本事業は、寄付先事業として実施いたしました。JEEFでは「誰ひとり取り残さない環境教育・自然体験」を目指し、日常生活を営む上で困難や課題、心配を抱える子ども・大人に、自然体験や癒しの機会を提供しています。

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