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【レポート】横浜市の小学校で、海洋プラスチック出前授業を行いました! 2025.09.18

みなさん、こんにちは!CSOラーニング生の菊地晴香です。

「横浜市における海洋プラスチック環境教育プログラム」の一環で、横浜市の小学校に向けて、海洋プラスチックごみに関する環境教育出前授業を行っています。今回は、恩田小学校キッズクラブを訪れました。

※このプログラムは、ジョンソン株式会社からの寄付金によって支援されています。

はじめに、科学者として「観察する」ことの練習としてミニゲームを行いました。

科学者として、海洋プラスチック問題に向き合う

「海岸に流れ着くごみは、海のどのあたりを漂っているんだろう?」を調査する実験から。ごみは海の中で浮いているのか、沈んでいるのか、どんな場所でどんな生きものに影響を与えているのかが分かると、生きものたちを守れるかもしれないよね、というお話をしました。

科学者として、まずは予想をしてから、実験を行いました。

「ぞうきんはプラスチックじゃないから沈むでしょ!」「ビニールは浮いたけど水を入れたら重くなって沈みそう!」「でも少しでも空気が入ってたら浮くんじゃない?」                  

活発に意見を出し合いながら予想と実験を繰り返すことで、さらなる探究へとつながっていきました。

実験を通して、同じプラスチック素材でも中身や重さによって、浮くもの・沈むものがあり、海の中でもいろいろな場所でいろいろな生きものに影響を与えている可能性があることが見えてきました。

マイクロプラスチックの影響と、対策の難しさを知る

後半は、5㎜以下の小さな海洋プラスチック、マイクロプラスチックについてみんなで考えました。                                                             海の中にある、エビが食べるエサとマイクロプラスチックを混ぜた動画では、「どれがエサかわからないから僕がエビだったらマイクロプラスチックも間違えて食べちゃう!」という声が聞こえました。

さらに、小瓶に入った砂とマイクロプラスチックをふるいにかけ、マイクロプラスチックを取り除きました。マイクロプラスチックを数える途中にも少しの衝撃で細かくなってしまいました。

ひとつの瓶の中でも、数十個入っていたマイクロプラスチック。子どもたちは、自分たちの予想よりもたくさん入っていたマイクロプラスチックに「こんなに…?」と衝撃を受けていました。

身近に減らせるプラスチックって、何だろう?

一度流出すると、回収が難しい海洋プラスチック。私たちにできることは、プラスチックの使い方や分別の仕方を考え、実際に行動していくことだよね、というお話をしました。

身近なプラスチックで、他の素材に置き換えられるものはあるか、使用量を減らすことができるものはあるかを考えました。

「ストローは紙を使えばいいじゃん!」「でも紙ストローまずいよ」「柄の部分が木とか竹の歯ブラシもあるよね」

子どもたちは、「プラスチックは便利で、私たちの暮らしを支えている素材」ということにも着目し、現実的な視点で話し合っていきます。グループの中では意見が分かれることも見られましたが、お互いの意見に耳を傾けていました。

誰ひとり取り残さない未来を目指して

海洋プラスチック問題をテーマに、子どもたちは様々な意見を交わしながら、解決に向けて必要なことや、自分にできることを考えていきました。

環境問題に向き合ううえで大切なことは、「多様な意見を尊重しながら協力して、自分にできることに取り組んでいくこと」。意識を変える、というその姿勢がより良い未来をつくる力になります。

この出前授業に私もはじめて参加させてもらい、子どもたちの何にでも疑問を持ち挑戦してみる姿勢に勇気をもらいました。普段あまり意識するタイミングのない海洋プラスチック問題に、自分も当事者として行動することが大切だと改めて感じました。

今回の授業を通して、海にすむ生きものたちに視点を合わせ、実際に自分のできることを手を動かし意見交換しながら考えたことで、子どもたちの想像力や新しい興味が広がっているように感じました。最後に横浜市のゴミの分別についてもお話したことで、これからの生活でより意識が変わるのではないかと考えます。

これからの生活で、自ら手を動かしいろいろなことに興味を持ちながら、どのように環境問題に取り組んでいってくれるのか楽しみです。

文責:菊地晴香(CSOインターン生)

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