「オンライン生きものクラブ」って?
「オンライン生きものクラブ」は、認定NPOシャイン・オン・キッズさんとのコラボで開催する、重い病気と闘う子どもときょうだいが、自宅から気軽に参加できる生きもの講座です。
第3回のテーマは「ウミガメ」
9月に開催した第3回では、イラストレーターであり研究者のきのしたちひろさんを講師に迎えて、1時間のオンライン講座を実施しました。

実はよく知らない!?ウミガメの生態
誰もが一度は聞いたことがある生きもの「ウミガメ」。砂浜に産卵をしにくる姿が目に浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
しかし、わたしたちが知っている姿はウミガメの一生のうちわずか5%!むしろ産卵以外の海中での一生をどのように過ごしているか、残りの95%の生態はまだまだ研究途中なんです。

きのしたさんはイラストレーターで『ポケモン生態図鑑(小学館)』などの著書で知られていますが、実は研究者のご経験もある方!
この日は、東京大学の研究チーム時代のお話からスタートしました。
野生のウミガメに出会うまで
研究者はどうやって野生のウミガメと出会うのでしょうか?
なんと、漁師さんの網にたまたま捕まってしまったウミガメを調査したそうです。
場所は岩手県の三陸沿岸部。産卵場とは遠く離れた場所なので、たまたま流れ着いた弱ったウミガメかと思われましたが、捕まったカメたちは不思議としっかり元気な様子でした。
そこではアカウミガメ、アオウミガメ、オサガメ、クロウミガメなど色々な種類のカメが現れます。
背中にカメラやセンサーをつけて調査する「バイオロギング」という方法で、こうして出会ったカメたちの海中での様子を研究しました。

世界にたった7種類!ウミガメを見分けよう
今回、子どもたちに送ったグッズの一つは「ウミガメ見分けシート」。素敵なイラストはもちろん、きのしたさんによるものです。
実はウミガメはたった7種類しかいません。この1枚のシートがあれば、世界中のウミガメをほぼ見分けられます!まずはどんな種類がいるのか、シートをよ~く見てみました。
この時ただ見るだけではなく、楽しく対話をしながら考えるのが”オンライン生きものクラブ流″!
「もし竜宮城に行けるなら、どのウミガメに乗ってみたい?」という質問で、子どもたちなりの視点が広がりました。
「平たくて乗りやすそうなヒラタウミガメ」「こうらの模様がきれいなアオウミガメ」といった意見や、なかには「どれもかわいいから可哀そうで乗れません!」という声も。

さらに「(ディズニー映画の)ニモに出てくるのは、なにウミガメなんだろう?」という疑問も浮かび、みんなでイラストを見ながらウミガメ調査開始!
画面とシートを交互に見比べる子どもたちの表情は真剣そのもの。甲羅の模様やおなかの色から種類を予想しました。
その後は映像を見ながら、海中を泳ぐウミガメの見分けにもチャレンジしました。
ごみを食べても大丈夫!?海の環境問題とウミガメ
調査のため背中につけたカメラには、プラスチックごみを食べてしまうウミガメの様子も映っています。最近よく知られているこの光景。とても心が痛む一方で、意外な事実もわかりました。
みなさんはウミガメが間違って食べてしまったごみはどうなると思いますか?
消化される?吐き出される?消化管につまる?

実はこうしたごみは、フンとして排出されます。
つまり、ウミガメがごみを食べて死んでしまうことは実際にはあまりないのです!
だからといって、海にごみを捨てても大丈夫とはとうてい思えないですよね。
子どもたちに向けては、「みんなの食事が栄養のない、おいしくないものばかりになったらどう思う?」と自分の身に置き換えるような問いかけをしました。

こうして、よく知っているウミガメの、あまり知らなかった側面を学んだ1時間。
かわいらしい見た目の背景にある「なぜそんな行動をするのか?」という生態にも目を向けることができました。

※日本環境教育フォーラムは、東京マラソン財団チャリティ RUN with HEARTの寄付先団体です。本事業は、寄付金事業として実施いたします。
東京マラソン財団チャリティ RUN with HEART公式ウェブサイト
文責:東村 ほのか(自主・企業グループ)
