
8月3日三重県多気郡大台町にて、ひとり親世帯を対象とした「はじめての自然学校」を実施しました。
家族一緒に川で楽しむのが初めてという皆様に、夏休みの一日を満喫していただくことが目的です。清流宮川で思いっきり泳いだり、飛び込んだり、鮎のつかみ取りをしたりしました。お昼は鮎の塩焼きを頂きました。宮川は日本一美しい川に何度も選ばれた清流です。なぜ美しい川なのかその秘密を支流の滝まで登って探したり、4mの岩から6m以上ある深い川への飛び込みなど、考えたり挑戦したりはじめての自然学校を楽しみました。
(主催:NPO法人大杉谷自然学校)

鮎のつかみ取り
支流から流れ込んだ自然の池で、鮎のつかみ取りをしました。鮎はすぐに体色を変化させて水底の色に同化します。しかもすばしこくて、ぬるぬるとしています。鮎は天敵の鳥に襲われないようにこんなに進化したんだよと説明すると皆納得でした。捕った鮎からスイカの匂いがすることに気づいた子もいました。
捕った鮎は各自で串を打ちます。生きている魚の命を頂く体験です。可哀そうだから逃がしたいという子もいました。普段私たちが食べている魚はスーパーで並んでいるものがほとんどですが、どの魚もこうして生きている、命を頂いているんだということがわかってもらえたと思います。命を頂くという経験は滅多にしない昨今ですが、とても貴重な経験です。

飛び込み
岩の高さは3種類。小が1m、中が2m、大が4mです。そこから6mの深さにジャンプします。きちんと踏み切らないと岩に激突します。だから皆本気で頑張ります。
子どもの遊び場には「危険だからしないで」という表示がとても多いと思いますが、本当に危険と感じることがいくつあるでしょうか?自然の川は説明をしなくても、ほとんどの人が危険だと感じられる環境です。そんな中どうすれば自分の身を守りながら楽しめるかを考えながら活動します。もちろん、飛び込めないと思ったらそこでやめる決断をするのも大事な経験です。

伝統漁法瓶づけ
宮川の伝統漁法瓶づけという漁法を実演しました。今はプラスチック製ですが、昔はガラスでできたとても貴重なものでした。今回は30匹ほど入りましたが、昔は瓶の中で魚が動くことができないほどみっちり入ったそうです。
魚は観察ケースにいれて観察をしました。カワムツ、オイカワ、ウグイが入り、婚姻色も観察できました。魚好きの子もいて実物観察はとても勉強になったようです。

また、竹製の釣り竿でカワムツ、網でヌマチチブやヨシノボリを捕りました。釣りの餌は川で探して挑戦しました。
お昼はお子様ランチ風のお弁当と鮎の塩焼きで、満腹になりました。鮎は美味しくてみんなきれいに食べていました。

自然には一人ひとりが楽しめる要素が必ずあります。そして、一人で楽しむだけではなく、参加者同士や家族が一緒に協力する場面もあるのです。
川遊びの色々な楽しさを満喫していただけた1日となりました。
参加者の声
- 子供達をはじめ私も素敵な経験をさせていただくことが出来、感謝しております。
- 多動の子達を連れて、自分も川遊びに参加させていただける機会なんて、今まで想像さえできませんでした。とても貴重な時間を過ごさせていただき、ありがとうございます。
- 早速、ライフジャケットも中古品ではあるものの、人数分揃えることができるよう探し始めております。レジャーだけでなく災害時にも役立つので常備しておきたいと思いました。
- チャリティー寄付金からの企画ということで、かなり応募数も多かったと思います。今年、奇跡的に運良く参加でき、スタッフの皆様に親切にご対応いただけたことに感謝しております。ありがとうございます。

JEEFは、東京マラソン財団チャリティ RUN with HEARTの寄付先団体です。本事業は、寄付先事業として実施いたしました。JEEFでは「誰ひとり取り残さない環境教育・自然体験」を目指し、日常生活を営む上で困難や課題、心配を抱える子ども・大人に、自然体験や癒しの機会を提供しています。
東京マラソン財団チャリティ RUN with HEART公式ウェブサイト
文責:大西かおり(NPO法人大杉谷自然学校)