岩田 悠輝
三重大学 3年

 今回の森の人づくり講座に参加していろいろなことを感じ、学びました。

 まず、感じることはすばらしいということ。清里の自然の中には、いろいろな形や色や匂い、手触りのものがあふれていました。その中で、空気をいっぱい吸い込んだり、物に触ったりする中で、それまで気にも留めていなかったものが、違ったふうにみえてくるようになりました。つまり、自然を感じれるようになった、感受性が高くなったということです。これは、自分の中でかなり大きな収穫でした。これからは、実際に自然の中を体験してもらうことで友達や家族や地域の子どもなどみんなに、自然を感じたり、感じれるようになってもらいたいです。そのために、友達であれば山や川に遊びにいく提案をしたり、地域の子どもであれば今お世話になっている子育て支援団体の方と一緒に自然体験プログラムを組んで実施していきたいと思います。

 講座中には、一人での時間や講座参加者やスタッフの方々と話したりする中で、いろいろ考える機会もありました。その中で特に印象に残ってるのは、「‘教える’ことについて、教育者として、ものごとを伝えるだけでいいのか、それとも感じたことを引き出せばいいのか」という議論です。そのとき出した結論は、どちらも必要で、相手の興味を引き出した上で、その興味を深めるためにこちらから伝えるということも必要なんじゃないか、というものでした。この先また何かの機会にこの考えが変わるのかもしれませんが、みんなで導き出した自分たちの結論をもとにどちらもできるようになりたいと思います。そのためにも、いろいろな人のインタープリテーションの仕方を盗んだり、実際に実施していったり、自然や環境などに対する知識を増やしていきたいです。

 強く感じたことは、人とのつながりは大事だということです。とりとめのない話をしたり、真剣な議論をしたりしていったなかで、お互い刺激しあったり、本気で笑いあったりしました。人と一緒に何かをすることで人と人との関係をつなげていく。これは、日常の中でもできることなので、日常から人と一緒に何かをしたり、コーディネーターとしてそういうきっかけを作り出せるような人になりたいです。

 また、学生として‘環境教育’の幅広い可能性を探求し、環境教育の実践例やその工夫している点、苦労している点などを知り、それらの情報をまとめた上で、環境教育実践者にその情報を提供していきたいです。そうしたことを通じて、より環境教育の可能性を広げていったり、より多くの人に環境教育というものが浸透できるようにしていきたいです。


内舩 俊樹
筑波大学 4年

 私は今回、キープ・フォレスターズ・スクールを会場とする「NEC森の人づくり講座」を受講した。

 講座では、まず参加者とスタッフ全員が互いを知り、さらに会場である清里の自然を体験することから始まり、講義によって、環境教育の目指すものやそれを遂行するための体験学習法という手段の重要性、その際に不可欠な役割を果たすインタープリターの意義を学んだ。さらに、グループ単位でのアクティビティの実践、さらには一般の親子対象のプログラムの実践を体験し、最後に体験で得たことや気づいたことを時間をかけて話し合った。

 印象深かったのは一般参加者に対するプログラム「親子森あそびクラブ」の準備・実施であった。前日から同じグループの仲間達と企画・リハーサル・練り直しをおこない、本番に臨んだ。なかでも、リハーサル後の練り直しでは、他のグループやスタッフからの指摘を真摯に受け止め、自分たちの思い入れにのみ偏らず、プログラム全体に対応するねらいと一般参加者の気持ち、そして自分たちの能力への客観的な自覚に立ったアクティビティづくりを目指して、再び根本から話し合ったことが特に印象的であった。この過程を通して得たことは、準備・実施のノウハウよりも、時に異なる意見が対立する議論の場において、最後まで諦めずに合意形成を目指したことによって得られた達成感であり、決して独りよがりでは得られない体験であった。また、実施後におこなわれた振り返りは、自分たちが実践した体験をしっかり見つめ直す良い機会となった。

 今回の講座は当初、知識・技術の習得を予想していた。しかし、講座を振り返って自分が最も得たこととして挙げるものは、体験から出た気づきを相手に対して発言し、また相手の発言を共感をもって受けとめることによって、体験そのものを深く共有し、互いの結束力を高め合うことができるという実感であった。この実感により、あらためて「森の人づくり講座」というタイトルが、これからの環境教育を支える「人づくり」に重きを置かれているのではないかと気づいた。それは、「単に自然と人間との仲介だけでなく、共通体験を通して、様々な立場の人間同士を結びつけるインタープリターになりたい」という目標への気づきでもあった。

 今後は博物館や自然公園での仕事を希望しているが、自然と人間の境界であるこれらのフィールドにおいて、インタープリターとして「自然と人間」そして「人間と人間」をつなぐ体験学習を実践してゆきたいと考えている。そのために大切にしたいことは、参加者と共に楽しもうとする姿勢と、互いの気づきを伝え合える雰囲気づくりである。これらはすなわち、今回の講座で仲間達と共に得たことを大いに生かせることであると期待している。


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