3、流域から考える
川と人とのつき合いの原点を見つめ、どのように私たちは暮らしの中で川をとらえてきたのかを今一度考えて直してみたいと思います。
蛇口をひねれば水が出て、汚水は流せば見えなくなってしまう生活では、川との関わりは希薄になってしまいました。
かつて、豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)と呼ばれた日本では、稲作を主とした生活を営んできました。稲作のため、低湿地帯に住み、田を耕し、荒れ狂う川を治め暮らしてきました。その水との濃密なつき合いの中で、川や水に関する風土が形成されてきたのです。
現在、それは行祭事として残っていたりします。地域でみられる水・川に対する風習などを発掘し、その理由や地域の暮らしとの関わりを考えてみましょう。
また、川の環境教育を考える際、護岸やダムは悪いものだという先入観をもって取り組む人もいます。しかし、低湿地帯に住む私たちは、常に洪水の危険と向かい合わせでした。そのための治水対策は必須でした。そのような歴史をふまえた上で、護岸やダムについて考えてみましょう。