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市民のための環境公開講座2016パート1「食・学び・暮らし」第2回レポート 2016.08.23

こんにちは!CSOラーニング生の高橋です!!

市民のための環境公開講座2016
パート1「食・学び・暮らし」の第2回が開催されました。
第2回は『森で育つ子どもたち』というタイトルで、森のようちえん全国ネットワーク運営委員 小菅 江美氏からお話を伺いました。小菅さんの快活なトークと映像を用いた終始楽しく聞ける講座でした!!

 今回の講座では、小菅さんが森のようちえんに出会うきっかけから、デンマークの森のようちえんの様子や1日の流れ、日本での広がり、森のようちえんを通して感じていることまでをお話ししていただきました。

 

講座の感想

 

今回の講座では、子どもたちの持つ力を信じることや待つことの大切さを学びました。

 デンマークでは毎日が-15度という真冬の極寒の中で、子どもたちが外で遊んでいるそうです。そのことを聞いただけで驚きましたが、デンマークでの森のようちえんでの1日の様子を聞き、さらに驚きました。また森のようちえんでは基本的に全ての活動をこどもたちに委ね、先生たちは時間をたっぷり確保し見守ることを基本としているそうです。
 自分たちのことは自分たちでやる、時間はかかっても何回も挑戦し、できない子がいればお兄さん・お姉さんが手助けをし、子どもたちだけでほぼすべてをやっていることに感心しました。さらにお話を聞き、子どもたちに任せることで積極的な姿勢の向上や自主性の創造に繋がっていくのではないかと思いました。
 また、森のようちえんは「デンマークが発祥の地」と言われており、ある1人のお母さんが始めたのをきっかけにあちこちで起こりはじめました。多くの人々がはじめたため、行政がサポートをし始め、今では国から認可された幼稚園として成り立っています。当たり前のように国がサポートしており、森の幼稚園や通常の認可された幼稚園等の選択肢がいっぱいあるそうです。日本でも、人々が森のようちえんの活動スタイルに共感しはじめ、森のようちえんの活動が徐々に広がりをみせています。また長野県や鳥取県といった地方自治体では森のようちえんに対する県独自の制度の制定や事業を行い、積極的に支援を行っています。
 今後日本においても、森のようちえんに対する理解が増え、活動が活発化していったらいいなと思いました。

 

1.    森のようちえんという活動を通して

 

  小菅さんが「子どもを介して自然に関わることは大切であり、地域の資源を教育というフィルターで見ると全部活かされます。ところが地方では著しく少子化が進んでいます。子どもが減ることで若者が減り、地域の農的な暮らしが守られなくなっていきます。」とおっしゃっていました。
 現在日本では、社会問題の一つとして地方の過疎化があります。地域に対する愛情の軽薄化が進み、大都市に憧れを抱き、地方の若者の多くが大都市に流出しています。また、地方から大都市に出た若者たちのUターンする割合は高いとは言えないと思います。
 そこで、地域の資源を教育というフィルターで見るという小菅さんの言葉から、地域を学ぶ・理解するための教育を見つめなおすことが必要だなと感じました。
 それから地域の資源は自然だけでなく、伝統工芸や歴史などさまざまなものがあります。地域にあるすべてのものを活かし、地域に対する愛情を育む教育を持続的に行うことができれば、地域の暮らしというものを守っていけるのではないかと思いました。
 また「子どもが自然に関わると子どもを連れてきた親2人が自然と関わり、そのマンパワーをうまく活かしていくことで、田んぼや畑、山などを違った形で守り、維持できる可能性があるのが森のようちえんです。」ともおっしゃっていました。子どもを介して、親同士のコミュニケーションが生まれ、失われかけている地域のコミュニケーションが生まれ、地域コミュニティの再生や創造に繋がっており、地域の持続可能性のための一つの光がここに見えているのではないかと思いました。また、森のようちえんの無限の可能性を感じ、地域の発展・持続には子どもが必要であることを改めて感じました。

 

2.    子どもを信じるということ

 

 小菅さんがおっしゃっていた「待つことは子どもの力を信じること」という言葉が特に印象に残りました。また「子どもたちが持つ力を大人たちが知らずに奪っているのではないか」「子どもの力は大人が決めるものではない」ともおっしゃっていました。子どもたちが困っている場面を見かけるとどうしても手助けをしてしまったり、もどかしくなって大人が先にやってしまったりすることが多々あると思います。待つという行為 が意外にも難しいことは誰もが体験しているかもしれません。子どもの力を信じるために大人たちが余裕を持つことを理解し、大人たちも子どもたちと一緒に成長しなければならないなと感じました。
 また私は子どもキャンプのボランティアをすることがあるのですが、どうしても手を差し伸べてしまうことがあります。今回の講義でそれは子どもの力をまだ信用しきっていないのだなと感じました。待つことが子どもの力を信じることを学んだので、「もう少し待ってみようかな」と今後のボランティアに活かしていければなと思いました。

 今回の講座を通して、森のようちえんに対する理解を深めることができ、大人が余裕を持って見守る・待つことが子どもを信じ、子どもの可能性を広げることにつながっていくことを学びました!!

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