バングラデシュ国スンダルバンスの沿岸流域保全を通じた零細蜂蜜収集人の生計向上プロジェクト

外務省のNGO連携無償資金協力の支援を受け、2016年2月から、「バングラデシュ国スンダルバンスの沿岸流域保全を通じた零細蜂蜜収集人の生計向上プロジェクト」がはじまりました。

スンダルバンス地域では、昔から伝統的な産業の一つとして天然蜂蜜収集が地元住民によって行われてきました。しかし、蜂蜜収集人の中には、蜂蜜収集だけでは生計を立てることが難しく、漁業等を行って副収入を得ることや、主要都市のクルナやダッカ等へ出稼ぎをして建設、小売分野でのインフォーマル就業につく者も見受けられます。対象村落では村を離れて都会に行く若者の増加により世帯主の高齢化が進むことで、天然蜂蜜の収集といった主要産業の衰退にもつながり、他の農村部との経済格差も深刻な問題となっています。

そのため、スンダルバンス地域の零細蜂蜜収集人(50世帯)を対象として、同地域沿岸流域の森や生物多様性を守りながら天然蜂蜜収集量を増加させ、蜂蜜の保存、加工技術の習得や蜂蜜製品の販売促進のための流通網を開発して、蜂蜜収集人の持続的な生計向上を図ることを目的とし、政府森林局、パートナー団体のバングラデシュ環境開発協会等と協力しながら進めています。

主な活動内容と期待される成果は、下記の通りです。

1. 蜂蜜収集人協同組合の組織形成
蜂蜜収集人が結束してこれまで無かった協同組合を形成することで、蜂蜜収集の活動の効率性が向上して蜂蜜産業へアプローチするための基盤が強化される。また、組合として政府に登録を行うことで、フォーマルな組織として信頼度の高い活動が可能となる。
2. 蜂蜜収集人協同組合の組織強化
これまで仲介業者が一手に行ってきた蜂蜜収集に関わる費用や蜂蜜販売等の活動について、50世帯(100人)の組合員が組織運営研修を通して理解を深める。また、組合員は組合の運営費の支払いを毎月行うことで、直接蜂蜜を収集/販売して組合を継続していくための当事者意識を向上させる。
3. 適正な蜂蜜収集や商品開発を図るめための技能向上
研修で学んだ蜂蜜収集時における技能が活かされ、前年度よりも蜂蜜の収量が増加する。また、組合員が蜂蜜の試行品を販売するための青空市および村人から意見を収集するためのワークショップの開催や日本で開催される事業報告会での日本人の立場からだされた提言から、今後の天然蜂蜜産業支援の方向性が明確となる。

4. 蜂蜜商品の販売による生計向上

バングラデシュの富裕層、中間層や外国人旅行者を対象とした蜂蜜の商品販売を行い、天然蜂蜜協同組合のメンバーの生計が向上する。

5. スンダルバンス沿岸流域を中心とした住民参加型の植林と環境教育の実施
スンダルバンス沿岸流域の小学校50校や中学43校の関係者が植林活動を行い、スンダルバンス沿岸流域の森林保全が行われる。

 天然蜂蜜収集1 天然蜂蜜収集2

天然蜂蜜収集3 天然蜂蜜収集4

 

事業担当: 国際事業部 佐藤 秀樹

バングラデシュをはじめ、天然蜂蜜収集や蜂蜜の商品開発、流通・市場の開拓等についてご関心およびご提案がございましたら、ご連絡下さい。